久しぶりの更新となってしまいましたが、前回からの続きになります。

前回のブログでは、腰痛改善を目的に当サロンにお見えになる女性には、腰痛以外にもO脚・ももが太くなる・脚がむくむなど脚の問題を抱えている方が多いと言う話でした。これらの問題を引き起こす原因には不良姿勢が大きく絡んでいて、その改善のためには、バランスのとれた腹筋と背筋の働きが必要となります。特に腹筋の働きが低下している事が多く、その働きを改善させるための第一歩として正しい呼吸が重要になりますよ…と言った感じでした。

 

正しい姿勢を保持する為に必要な腹筋は、腹部インナーユニットと呼ばれ、図1で示すような上部に位置する横隔膜と下部の骨盤底筋群、そしてコルセットのように腹部を囲む腹横筋・腹斜筋で構成されます。この筋肉達を意識して働かすためにはコツがいります。まず、腹式呼吸によって横隔膜の働きを意識させていきます。

(図1)腹部インナーユニット

 

ここで少し横隔膜について説明させて頂きます。横隔膜は肺と胃の間に位置していて、肋骨と脊椎に付着してドーム状の形をしています。腹式呼吸では横隔膜が収縮(縮む)して下がると肺に酸素が入り(吸気)、緩んで(伸びる)上がると肺から不要となった二酸化炭素が排出されます(呼気)。(図2)

(図2)胸郭と横隔膜

 

ところが、不良姿勢を示す方の多くの胸郭(肋骨と胸椎、そして胸骨で構成される)では柔軟性が低下していて横隔膜が働きにくくなっています。胸が拡がっている状態をとっている事が多く、隔膜は常に収縮して縮んだ状態にあります。つまり息が吐きにくい状態です。吐けないので吸うのも大変になり、結果的にはいつも吸っている状態になってしまいます。要は横隔膜が働きにくくなっていると言う事です。

 

余談ですが、このような状態では、呼吸は浅くて速いパターンになり、交感神経は興奮状態をとりやすく、身体は常に緊張状態となります。結果、疲れやすい、末梢血流低下、便秘、筋肉の緊張、不眠などのいわゆる自律神経症状が表れやすい状態になります。この点からも横隔膜を使った腹式呼吸の大切さが理解できると思います。

横隔膜を正しく働かせるためには、胸郭を狭くしたり拡げたりその柔軟性を改善させる事も大切です。これは、体全体を大きく曲げたり伸ばしたり、肩を大きく動かすストレッチなどの運動で対応していきます。胸郭の柔軟性改善に伴い、横隔膜も働きやすい状態にしてから、腹式呼吸を実施していくのが理想的です。     

                    

正しい腹式呼吸には、まずは胸郭の柔軟性を改善させていく事が必要になります。まずは、腕を上に大きく上げたり、胸を張ったり、体を左右に倒したりと背中と肩甲骨を意識しながら胸郭を動かす事を目的とした運動を行います。

そして、硬くなった横隔膜のストレッチです。

まずは仰向けになります。指先を一番下の肋骨の後面に滑り込ますように軽く押圧します。痛みがあるようでしたら、手の平で軽く肋骨とお腹の境界線を触れておくだけでもかまいません(押さずに手を乗せておくだけでも構いません)。どちらの方法でも強く押したりすると痛みが出て緊張してしまいますので、力は軽くです。触っている部位が緊張してこないよう、約90秒から120秒位待ちます。これだけでも横隔膜の緊張は和らいできます。指が少し肋骨後面に入るようになりましたら、そのままにして呼吸しながら大きく胸を開いたり閉じたりしてみましょう。少し体を前後左右に動かしてみてもかまいません。

この様に胸郭と横隔膜を軟らかくしていく運動を行います。仰向けでできたら座位や立位でもやってみましょう。

ここまでが腹式呼吸の下準備になります。

 

次に仰向けで、息を吐きながら、腰を下(床)に押しつけるようにお腹を凹ませてきます。あまり急に、強く吐き過ぎず、時間をかけて(7秒程)天井にろうそくの灯りがあるのをイメージして、息を吹きかけて灯を揺らすかのように細く長く吐いてきます。そして3秒程かけてお腹を膨らませながら息を吸います。うまく吐く事ができれば吸うのは勝手に息が入るかのように吸えるかと思います。仰向けでできるようになったら、座位や立位でも練習してみましょう。

 

良い姿勢を作るためには図1で示した腹部周りの筋ユニットの働きが重要です。巷で、体幹トレーニングは流行っていますが、まずは正しい腹筋の使い方を習得する事から始めた方が、本当の意味での体幹トレーニングにつながってくるのではないかと考えています。そのためにも、まずは横隔膜が働きやすい条件を整えてからの腹式呼吸は大切です。

次は残りの腹筋の話をして、体幹の安定性と運動性、そして脚の問題までつなげていきたいと思います。

 

今回もまとまりのない内容でしたが、最後までお読み頂きありがとうございました。